S12 MagniVのメリット|ECUの小型化および開発加速に貢献
汎用マイコンを統合マイコンS12 MagniVに置き換えることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
電動化が進む車載分野において、車両の軽量化と空間効率の最適化を図るために、ECU開発メーカーにはECUの小型化と短期開発が求められています。S12 MagniVは、このような車載分野での小型化と短期開発のニーズに応えます。
例として、CANで外部と通信してLEDの点灯を制御するECUを考えてみましょう。
通常の汎用マイコンを使用する場合、制御や演算を行うための汎用マイコン、マイコンや周辺部品に必要な電源を供給するレギュレーターIC、CAN通信を行うためのPHY、LEDを駆動するためのドライバICなど複数の部品をPCB(プリント基板)上に搭載する必要がありました。
S12 MagniVはこれらの機能をワンチップで実現できるので、PCBの部品点数を削減することができるのです。
S12 MagniVを使用したモーター制御アプリケーション向けのソリューション例も見てみましょう。
これは、NXPの3相永久磁石同期モーター (PMSM) 電動ウォーターポンプのリファレンスデザインです。
S12ZVMファミリーのS12ZVML64を搭載しています。S12ZVL64のパッケージが64LQFP-EP (10mmx10mm) なので、S12 ManiVを使うことでPMSMアプリケーションをとてもコンパクトにPCB上に実装できることがわかります。
このように、S12 MagniVにはECU開発において 実装面積の低減(小型化)、BOMコストの低減、製造プロセスの効率化・製造品質の向上、システム開発の簡素化 などのベネフィットがあるのです。