車載アプリケーション向け高速伝送技術GMSL

-Gigabit Multimedia Serial Link

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高速伝送技術が求められる背景と課題

近年、車載カメラによるセンシングや360度ビュー、あるいはメーターやエンターテイメント用にディスプレイを搭載するなど、 高速なデータ伝送が求められるアプリケーションの需要は拡大し続けています。
カメラやディスプレイは高画質化が進んでおり、この増大するデジタルデータを伝送するためにはGbpsの通信帯域が必要ですが、いくつか課題があります.。
一つ目に映像面として高画質・低遅延への対応、二つ目に搭載面として長距離伝送と搭載数の増加が挙げられます。 カメラが高画質であればあるほど遠くの標識や人物をはっきりと映すことが可能で、特に自動運転では識別精度が求められます。 電子ミラーやバックモニターなどは運転手の少しの判断の遅れが事故となってしまうため、映像表示の低遅延・リアルタイム性が求められます。
次にリアカメラの映像をフロントディスプレイまで数メートルのケーブルで伝送する必要があります。 ケーブル長が長いほどケーブルの寄生インピーダンスが増加し、高周波の信号は減衰してしまいます。 また、カメラやセンシング用途など搭載数も複数となるため、ケーブルの重量増加やクロストーク、EMIの増加なども問題となってきます。

GMSL (Gigabit Multimedia Serial Link)が課題を解決

これらの課題を解決するソリューションとして、アナログ・デバイセズ社ではGMSL製品を提供しています。
GMSLは、カメラなどから出力されるパラレル信号をシリアライザでシリアル信号に変換、 さらにクロック信号をデータラインに重畳するエンベデッドクロック技術を使用して1本線での高速伝送を低遅延で実現するSerDes技術です。 そして受信側のデシリアライザでシリアル信号をもとのパラレル信号に変換、クロックデータリカバリ(CDR)技術を使用しクロックを復元します。
このGMSLを使用することで10m程度であれば高速にデータを伝送可能です。
GMSL製品ラインナップとしては大きくディスプレイ用途向け及びADASアプリケーションの2つに分かれておりますが、こちらのページではADASアプリケーション向け製品の一例をご紹介致します。

特徴

MAX96706(デシリアライザ)/MAX96707(シリアライザ)※小型パッケージで最大伝送レート1.5Gbpsを実現

Typical Application Circuits

・セーフティカメラアプリケーションに最適
・メガピクセルカメラに対応する1.5Gsps Coax and STP シリアルリンク
・制御チャネルは9.6kbps~1Mbps(クロックストレッチを備えたI2C)
・EMIおよびシールド要件を軽減(出力スペクトラム拡散機能)
・検証用ペリフェラル機能としてBER試験用PRBSジェネレーター内蔵
・AEC-Q100車載仕様に適合
・32ピン(5mm × 5mm) TQFN/SWTQFNパッケージ(MAX96706)
・24ピン(4mm × 4mm) TQFNパッケージ(MAX96707)

Simplified Block Diagram

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EVKIT

MAX96706COAXEVKIT# MAX96707COAXEVKIT#